||| 根掛かり対策の工夫/ステイト篇 |||

◇ステイトにちょっとした裏ワザ...◇
 「根掛かり」が発生する原因のひとつにオモリが岩などにはまり込み、抜けなくなるパターンがあります。このパターンは、根を多く攻める「泳がせ釣り」での最大のトラブルとされ、端からオモリは、海底に置いてくるように仕掛け全体のバランスが設計されています。つまり、ミキイト(サキイト)ハリスに対して、ステイトは、何号か細くして根掛かりの際に切れやすくするのが常識的となります。
 ヒラメ釣りにおけるステイトは、オモリの号数の耐久性や強度を加味しながら平均3号〜4号を用いることが多く、種類選びは、性質上、伸びのあるナイロン系よりも、伸びの限界が小さいフロロカーボン系の糸の方が適しているといわれています。そこまで工夫しているのに根掛かって、ミキイトや仕掛け全体がロストしたり、ミチイトの高切れまでに至ったりするのは、何故なのでしょうか?その主の要因は、ステイトそのものにもひとつ問題があるからです。
 では、どうすれば良いでしょうか?ステイトの号数を下げて細いラインを使う?う〜ん、それでもいいんですけど、いまひとつ工夫がないですね。(笑)できることなら、まず今、使用しているステイトの強度を知っていることが大事です。このステイトにどの程度の重量負荷を与えたら切断されるか、いろいろ試してみましょう。実際にオモリを付けて上下に振ったり、チチワを作って両側から引っ張るのも結構ですが、正確に計測するのなら「ライン強度計」や「バネ秤(はかり)」を利用してみるのもよいでしょう。何本かステイトに使えそうな糸を用意して、それぞれ計測し、自分でステイトとして適切な強度を持つ糸がどれか決めればいいわけです。理想のステイトは、負荷が掛かり始めて、数回のアクションまたは、数秒ほどでサルカンの結び目辺りから「ブッツリ」と切れるものが理想です。つまり同じ号数でも高級なフロロ系のラインを使うのでなくて、安価なタイプが適していることになります。
 また、ステイト自体にも工夫をしてみましょう。サルカン類に結ぶ際には、一番簡単で強度がない「クリンチ」や「ユニ」程度が無難です。その分、ハリスやミキイトの方はしっかりと「ダブルクリンチ」や「完全(最強)結び」にしておきましょう。そして、ステイトとオモリを付けるスナップサルカンの少し(5_程度)上にひとつ『結び目』を付けておくと、根掛かりした時に摩擦効果が増加し、ここから「プッ!」っと切れて大変便利です。(↑の写真参照) ここから切れて仕掛けを回収したら、ここにまた新しいスナップサルカンを付ければ良いでしょう。但し、この方法は「高級オモリ」を使っているいる方にはお奨めできません...(苦笑)