||| ヒラメ釣りの代表的なエサ |||
◇マイワシ◇ ◇カタクチイワシ◇ ◇ウルメイワシ◇
↑ニシン科 別名ナナツボシなど。稚魚から大きくなるにつれて呼び名も変わる。マシラス→アオコ(カエリ)→小羽→中羽→大羽。ヒラメ釣りでは最もポピュラーな活エサ。体長が20cm超えるものには、「大仕掛け」を用いて昔から大型のヒラメが食うといわれている。親針は口から上顎がけか鼻がけ。孫針は背がけか肛門がけが一般的。水温変化に弱いので特に夏場では注意が必要。 ↑カタクチイワシ科 別名セグロイワシなど。体長がせいぜい12〜13cmの小型のイワシ。「食い込み」がいいので、一本針仕掛けで下顎から上顎に針を抜いて、ソゲやキロ級までの若いヒラメや夏場の浅瀬にいるヒラメをターゲットにする。東北エリアのヒラメ釣りではこのエサが主流。非常に弱りやすいのが難点。1回の投入しか使えないと思ったほうがいい。ヒラメ釣りの「特餌」のひとつ。 ↑ニシン科 別名ウルメなど。全長は20〜30cm。マイワシよりもやや大きく育ち、大きな潤んだ目と鱗を撒いて目立つので、ヒラメへのアピールは絶大。あまり活きたまま市場には出てこない。使い方はマイワシと同じでよいが、鱗をとにかく大切にするなら鼻がけか上顎がけの1本針がいい。ヒラメ釣りの「特餌」のひとつ。
◇トウゴロウイワシ◇ ◇イカナゴ◇ ◇マアジ◇
↑トウゴロウイワシ科 別名トウゴロイワシなど。全長8cm前後の小魚。一見イワシの仲間にみえるが実はボラの仲間。南日本に多く生息していて、磯や堤防からのサビキ釣りでよく釣れる。活かしておくのが困難な魚で、「ブク」を使って生簀で活かすか、一度冷凍したものを解凍して使うことが多い。これも一本針仕掛けで浅場のヒラメを狙うのにちょうどよい。  ↑イカナゴ科 普段見る固体は、せいぜい全長約6cm程です。大きくなると全長約20〜25cmになります。関西方面では「イカナゴの釘煮」が有名。北海道以南の沿岸域に生息。幼魚はヒラメのエサとなることが多いが、活きたままを釣りエサとするのは、少し入手が難しいので、冷凍モノを使う場合が多い。 ↑アジ科 側線の全長にゼンゴ(ゼイゴ)という棘状の鱗が並ぶ。内湾性の瀬付きのものをキアジ、沖合いのものをクロアジと呼んだりする。全長20〜40cm。イワシと同様の扱い方をするが、口が弱いのでせいぜい2〜3回の投入が限度。また、体に孫針を刺すと一気に弱る。上顎に上手に刺すとイワシより元気よく海底で泳ぐので大型ビラメへのアピールは大きい。
◇マサバ◇ ◇ヒイラギ◇ ◇シロギス◇
↑サバ科 別名サバなど。全長30〜40cmで大きいものは50cmを超える。小型はサバッコと呼ばれ、他の釣りでは邪魔者扱いされるが、それを活きエサにして泳がすと高級外道としてヒラメが釣れたりする。同じ種類のゴマサバでも釣れるが、暖海性の魚なので東北や北海道エリアのヒラメには滅多に使えない。 ↑ヒイラギ科 別名ギチなど。全長15cmほど。樹木のヒイラギの葉のように平たくて棘があるのでこの名がついた。沖縄には同種のシマヒイラギがいる。ヒラメ釣りでは棘をハサミで切り落として使うが、体表のヌメリがすごいのでメゴチバサミなどを使用して針がけするとよい。 ↑キス科 別名キスゴなど。北海道から九州にいたる沿岸域に分布し、砂底に生息。全長30cmくらいまで。水温に敏感な魚で、適切水温は20〜25℃。イワシに比べると丈夫でとても強い魚。針はタンデムでもOK。夏場は浅瀬に寄ったシロギス釣りの端物釣りとして「夏ビラメ」を狙う。ヒラメ釣りの「特餌」のひとつ。
◇マハゼ◇ ◇チカ◇ ◇コノシロ◇
↑ハゼ科 ハゼ科の代表魚。全長15〜20cmぐらいまで成長する1年魚。北海道南部以南の内湾の砂泥底に広く生息。大きさによってデキハゼ・オチハゼ・ケタハゼ・ヒネハゼと呼び名が違う。関東では江戸川放水路や涸沼が有名。ヒラメ釣りでは、比較的強いエサなので、「陸っぱり」からの投げ釣りや置き竿で使うことが多い。身が柔らかい魚なのでソゲやキロ級のヒラメの食いは抜群。ヒラメ釣りの「特餌」のひとつ。 ↑キュウリウオ科 ワカサギに似ているが分布域が東北より北に偏っていて、大型で透明感がないので区別できる。シシャモの仲間でもある。体長15cm前後。普段は海水域に生息するが、春先は産卵のため河川域までそ上する。東北や北海道エリアのヒラメ釣りではこのエサも使う。 ↑ニシン科 エラブタの後方に黒い斑紋があるのと背鰭の最後部に軟条が1本伸びている。全長10〜25cm。10cm前後のものはコハダと呼ぶ。大型のコノシロはやたら骨っぽく、食い込みが悪いのでヒラメ釣りにはあまり使わない。
◇サッパ◇ ◇ネズッポ◇ ◇イシモチ◇
↑ニシン科 別名ママカリなど。コノシロに似ているが、黒い斑紋や軟条がないので区別できる。全長15cm前後で港内などの防波堤でよく釣れる。茨城県では鱗の持ちがよいので砂浜や堤防から投げたりして「陸っぱり」からヒラメを狙うのも盛んである。 ↑ネズッポ科 別名メゴチなど。鱗のない体表は粘液で覆われ、後頭部の両側に1本ずつ鋭い棘がある。全長20〜25cm。シロギス釣りの外道として有名。ヒラメ釣りには夏場の浅瀬にいるソゲや若いヒラメに効果がある。1本針で口の中から上顎に軽く抜いて使うのがよい。 ↑ニベ科 別名グチなど。全長30cmぐらいまで。浅瀬から100mの深場まで幅広く生息。砂泥底を好むのでヒラメと生息場所が一緒。ヒラメ釣りではなるべく小型のものを選び、イワシと同じようにタンデム仕掛けで針がけすればよい。
◇メバル◇ ◇カサゴ◇ ◇カレイ類◇
↑フサカサゴ科 別名クロメバルなど。目が大きいのが特徴で体色は黒・金・赤があるが、どれもみな同一種。全長20〜30cm。ヒラメと同じ夜行性で同じ岩礁帯に生息しているので狙われやすい。釣りでは、10cm前後の小型のメバルを用い、背鰭やエラブタの棘をハサミでカットしてから使うとよい。 ↑フサカサゴ科 別名ガシラなど。全長15〜30cm。体全体に小さい棘が多いのでハサミでカットして使用する。できる限り小型のものを使う。水圧には強いので深場のヒラメ釣りには適しているが、腹を刺して浮き袋に穴を開けると海底でバランスがとれる。深場のカサゴは、赤味が目立つので、大型寒ビラメ釣りの「特餌」のひとつとされる。 ↑カレイ科 ヒラメとよく似ているが顔が右を向いていて、口が小さいので区別しやすい。この写真はマコガレイとムシガレイ。全長25〜45cm。ヒラメはこのカレイ類の稚魚を狙うので、せいぜい10cm前後の小型が手に入ったときに使う程度。大型のカレイではヒラメの口に合わず、滅多に釣れることはない。
◇タコ類◇ ◇イカ類◇ ◇甲殻類◇
↑この写真はイイダコ(マダコ科)。全長30cm以下。ヒラメは小魚や甲殻類とともにイカやタコも好んで食す。腹(顔の上の部分でよく頭と間違えられる)の天辺に1本針を刺して使う。食い込みはいまひとつといわれているが不明。 ↑写真はケンサキイカ(ジンドウイカ科)。 別名マルイカなど。胴長30〜50cm。ヒラメは、海底を回遊するスルメイカやヤリイカ、アカイカ、アオリイカの子供狙って捕食する。針の刺し方は親針をエンペラの間に打ち、孫針を水管部分に打つことが多い。真鯛釣りの「特餌」と同じ扱い。 ↑この写真はクルマエビ(サイマキ)。 全長15〜25cm。ヒラメの「特餌」のひとつだが、泳ぎが悪いため一般的な「泳がせ釣り」では目立たないといわれている。江戸前のシャクリ真鯛釣りなどで豆テンヤにこのエサ使うと真鯛の外道としてヒラメが飛びつくことがある。