||| 根掛かり対策の工夫/オモリ篇 |||

◇根掛かりしにくいオモリの選択...◇
 根掛かりの原因は、その殆どがオモリに問題があるといわれていますが、その理由はなんでしょうか? 海底の複雑な地形とオモリその物の形状やバランスなどを考えると、その理由に辿り着くまでにいくつもの要因があり過ぎてキリがありませんね。最近では、「ロック」など根掛かり防止オモリも開発されていますが、とても高価でまだまだ一般的には使うのをためらってしまいます。...というより使っている釣り人を見たことがありません!(苦笑)とにかく我々が一般的に使っているオモリをなんとか工夫できないでしょうか?
 それでは、現在ヒラメ釣りに使っていて、比較的市場に流通しているヒラメ釣りに使用されるオモリの数々から個性を分析して早速、検証してみましょう。

◇型 ◇特徴 ◇材料
@六角型 名前の通り六角形。別名小田原型ともいう。
A茄子型 茄子のような形状。比較的小さい号数が多い。
B紡錘型 細長く、沈降速度を高めるのを目的に開発。
C丸型 完全に丸型で根周りを攻めるのに適している。 鉛・鉄など
D特殊型 集魚板の面積を優先して開発。 鉛・鉄など

@六角型やA茄子型のオモリは、最もポピュラーなタイプで、昔からあらゆる釣りに使われてきました。つまりオールラウンドなオモリであって、ヒラメ釣りでも60号までは、使い勝手のよさから頻繁に使用されています。しかし、下半身が下膨れ、つまり「洋梨体形」であるため、根の隙間や穴に一度でもハマるとなかなか抜けにくい形状となっていて、ヒラメ釣りでは、使用されるオモリの中でも頻度が高いことからしてロストする確率は相当なものでしょう。 六角に比べ茄子の方が、底部が丸いため若干、根掛かりには強いと思われます。
 B紡錘型のオモリは、六角型から進化した物であると聞いたことがあります。別名「胴突き型」とも言われ、仕掛けの一番下に直結したり、主に深場釣りなどで使用され、形状効果を上手く利用して、水の抵抗を軽減し、沈降速度を高めます。ヒラメ釣りでは、80号を超える辺りからこのタイプを使う釣師が多くみられます。それは深場であったり、潮の流れが速いからであったり、横流しであったりと根掛かり対策ではなく、釣り方の目的や潮回りの条件に比例しているようです。ロスト率は、六角型に比べると根の隙間に入っても細い分、抜けやすいので低いと思われがちですが、細長い形状から判断して、このオモリが海底で「横向き」になったりすると反って、根掛かりしやすくなるという傾向が強くなります。
 C丸型のオモリは、本来、カワハギ釣りからヒントを得て開発されたといわれています。カワハギ釣りでも根周りを積極的に攻めることが多く、丸い形状は、根にはまりにくく、また抜けやすいのです。ヒラメ釣りでは、これの大きいタイプ50号以上のものが多く売られています。但し、舵付きのものは、船中ひとりでも勝手に使用するとマツリの原因にもなりますので注意しましょう。
 D特殊型のオモリは、変形四角形のものやいろいろありますが、基本的には形状自体が、水切りの良い舵を装ったものの延長が多く存在し、夜光塗料や鱗状を模した特殊フィルムなどで加工してあって集魚板が有する面積を優先して作られています。ヒラメ釣りでは、情報誌やメディアなどでメーカーPRの一環として、頻繁に使われていることから、有名なものもありますが、根掛かりには滅法弱い形状が殆どなのでロスト率は、かなり高いと思われます。また、オモリの形状が薄いタイプは、他のオモリと比べると水の抵抗も少なくなり、根掛かりよりも圧倒的に「マツリ」の方が多くなります。(←舵付きと同じ理由です!)
 この他に「釣鐘型」とか「三角型」など、いろいろタイプがあり、まだまだ検証は必要ですが、あくまでも「根掛かり対策」を優先としたならば、全体的に根に引っかかりやすい四角い形状のオモリより丸い形状のオモリの方が「根掛かり」しにくいということになります。加えて大切なのは、オモリ自体を決して海底で寝かさないこと。つまり、ミチイトをフケさせてオモリを「横向き」にしないことが重要なポイントです。海底でオモリを立たせてさえいれば、どのオモリも比較的「根掛かり」しにくいというわけです。必ず底を切りましょう!

「根掛かり」しやすい> 特殊型>紡錘型>六角型>茄子型>丸型 >「根掛かり」しにくい

 結果的には...↑のような結論でいいかと思います。但し、これは参照程度にとどめておいてください。また、それぞれのオモリには、メリット・デメリットがありますので、一概にはこれだけでは結論は出せません。あしからず。