||| ストッパー |||

◇付ける理由はイワシを弱らせないこと◇
 「ストッパー」と聞いて、「あ〜っ!これのお蔭で釣れたよ!」という人は少ないでしょう。(苦笑) つまり、ヒラメ釣りの仕掛けにおいてはこのパーツは、はっきり言って釣果に影響が出ない代物ということになります。 カラーバリエーションも赤系や青系、蛍光などありますが、この色もさほど釣果に影響はありません。 反って目立つ色だと、フグなどのエサ盗りに悩まされることもしばしば...でも、どうして使うのでしょうか?
 その理由は簡単です。 ヒラメも含めて活きエサを使った「泳がせ釣り」では、イワシやアジやサバなどを使います。針の掛け方も口掛けや背掛けなどで対応することが多く、エサの活発な動きに対して針が外れないように、そしてエサが弱らないようにしてあげるのが「ストッパー」の役割りです。 エサが針から外れるというのは、刺さっている針の周りの肉が段々広がったり、裂けたりして何かのアクションでポロっと抜けてしまうことを指します。 また、エサが弱るというのは、上顎や鼻穴に刺した針が何かのアクションにより、くるっと回りこんで眼球や脳に刺さったりして、一気にエサの体力を奪ってしまうことを指します。

↑図は針が動いているように演出してありますが、実際はイワシが泳いでいる最中に針が移動して刺さってしまうというのが現状でしょう...
 では、ヒラメ仕掛けにおいて「親針」と「孫針」...どちらにこのストッパーを付けるのがいいのでょうか?
 これに対しては、基本は「親針」のみで充分だと考えます。 「孫針」にもストッパーを使う人もいますが、「孫」は基本的に腹や背に浅く打つ場合が殆どなので、仮に針が回り込んでもさほど問題にはなりません。 「親」は上記の通り、針そのものが外れてエサが逃げてしまえば「泳がせ釣り」としての意味はありませんし、死んでしまってはヒラメの食い気も下がりますね。 だからストッパーは、「親針」だけでOKなんです。

↑ストッパーに使うソフトビーズは、やや硬めの材質のものを選ぶと扱いやすいですよ...
 針にストッパーの通す位置はどうでしょうか?
 これは、いろいろ意見がありますが、イワシの大きさや「親針」を刺す位置によって工夫すればいいことです。 「口掛け」にするなら針の軸辺りでいいでしょうし、「鼻掛け」や「目掛け」にするならフトコロの真ん中ぐらいが適当だと思います。 ようは針がその位置より深く入り込んだり、浅すぎて針が抜け落ちなければ全く問題はありません。 
 それより問題なのは、ストッパー自体の材質や大きさにこだわることです。 同じソフトビーズでも大きさは様々ですが(0号〜段々と大きくなります)、スバリ!あらゆるヒラメ針に適応するのは「2号サイズ」が適切となります!(但し、ムツ針の場合は軸が太いので注意!) 号数が小さいとビーズが裂けたりしますし、大き過ぎてもユルユルで使い物になりません。 材質もあまりにも軟らか過ぎると、海中で自然にズルズルとずれますし、硬すぎても針に通す時やストッパーの位置を調整する時に大変です。
 個人的には、同じ2号サイズでもメーカーによって材質が異なり、針穴の口径が若干違うので、専らビーズに開いている針穴を無視して、ビーズを針に通す際に「横刺し」や「斜め刺し」という方法を使っています。 こうすることで針とビーズとの間に強い摩擦力が生まれズレを防止する効果が増大するという訳です。
 一時期、「鮎の友釣り」に使うオトリの「ハナカン」という道具を改良して、親針とハナカンをハンダで固定した仕掛けを作ったことがありますが、イワシの鼻の大きさにも合わないし、船の上で針刺しにやたら時間がかかるので即効でやめました...(大笑)
 最近では、ちょっと材質が固めですが「活餌ロック」(美咲)という優れたストッパーも市販されていますので使ってみるのも良いですね。(←おすすめ) 但し、サイズがないので針軸の太さによっては、ユルユルになるので使えない場合があります。