||| ヒラメの脂分と調理法 |||

 パッと見ると見た目が似ているカレイとヒラメ。 しかし、ヒラメの脂分(脂肪)は、カレイの約半分しかありません。 ですからヒラメを焼くと身がパサパサなとなって、食感も悪くなり、あまり美味くありません。 脂分(脂肪)が無いということは、「身が淡白」であるということで、ヒラメを食すのは、「生」が最も適しているという事を示します。 つまりお刺身などが一番となるということです。
 魚を食す際、焼く事が一般的だった江戸時代。 その時代の辞書である「本朝食鑑」では、カレイは「美味い」がヒラメは「まずい」とされていたと記されています。 つまり、脂分(脂肪)が少ないから美味しくなかったと判断されてしまっていたのです。
 脂分(脂肪)が少ないヒラメを火を使って調理する場合には、西洋料理にあるバターなどを加え油分を補い美味しくする工夫が最適です。 現在のヒラメの代表的な料理では、ソテーやムニエルなどがあげられます。
 料理の基本は、その素材に適した調理法を選ぶ事が大切です。 その為には素材の特徴を鋭く見抜く力も必要なのでしょうね。 

ヒラメの栄養素
ヒラメの栄養素