||| 鮃四拾鯒弐拾 |||

 これも釣りの世界では有名な「ことわざ」ですね。 この「ことわざ」通り釣りをすれば必ず釣り上げることができる...う〜ん、なかなかそうはいかないのが、自然を相手にした釣りの奥深いところです。
 昔からコチ(以下マゴチ)は「タナで釣れ」といわれるように確かに底目の低いギリギリのタナで釣るのがセオリーです。 これは、マゴチが海底でエサを発見しても、その活性に関わらず基本的に自分のテリトリーより離れているとあまり飛び付かない性格を意識してのことだと思います。 逆に海底にいてもエサを発見するとニコニコ(?)しながら、高い場所でも平気で飛んでくるヒラメのタナは、実にバラエティ豊かといえます。
 「ヒラメの釣り方」のところでも記した通り、この「ことわざ」は、あくまでもヒラメ釣りにおける「戒め」とするのが一般的です。 活きエサにしろ塩イワシにしろ、フッシュイーターのヒラメやマゴチは、もともとエサに対して非情に貪欲な魚類なので、目の前にエサがあれば積極的に捕食しようと試みるのが常です。 エサに体当たりするように猛突進して、一気にくわえ込んだりしてムシャムシャとゆっくり飲み込んでいきます。 それに反して、潮加減や仕掛けの微妙な動きにも抵抗を感じ、それを敏感に察知してエサを「パッ」と離したりするので、獰猛なのに鋭い警戒心も兼ね備えているとても頭のイイ魚たちともいえます。
 ヒラメは、活性やタナに位置によってアワセまでのタイミングがかなり異なります。 一概にはいえませんが、「ヒラメ40」というよりも、食いがやや遅い『ソゲ40』と覚えた方が無難です。
 ...ということで、ヒラメやマゴチは、貪欲な割には非情に神経質な魚であるので、静かでゆっくりとした食事をさせて、完璧な強い「引き込み」が来るまでじっくりと待つのが一番です。 つまり、この「ことわざ」通りに数字を数えるのではなく、その意味をよく理解して現実の釣りの状況にあわせて臨機応変に対応するようにしましょう。 【→関連ページ←】