||| 掬い網(すくいあみ)@ |||

◇いかにイワシを弱らせないで針付けするか?◇
■↑TAKA SANGYOからの発売されている「アジすくいあみ」。本来は、アオリイカのヤエン釣りの小道具だが、下方底部の水切りのといい、黒い部分でイワシの眼の視界を奪い、大人しくさせると設計といい、ヒラメ釣りにもピッタンコな完璧小道具です!!
■↑第一精工から発売されている「アジネット」。こちらもアオリイカのヤエン用に売られている。海水をタップリ含んだフェルト状のネットで、イワシのデリケートな体を保護して、貴重なウロコと消耗しやすい体力、火傷を防止します。
 以前からこんな「掬い網」が欲しかったんですよねぇ!!...という、ヒラメ釣り師たちの声が聞こえそうです。実は、店主もその一人でした。(笑)昔は、桶から手づかみでイワシを取り、針を付けて投入するのがカッコイイとか、いちいち網なんか使ってられるか!とかで、なかなか使ってもらえませんでしたが、極寒の寒ビラメシーズンになると何故かこぞって、この「掬い網」を使うんですよね...(苦笑)海水で手が濡れると、その後に北風で手が悴んで冷たいからとかが最大の理由なのでしょうが、この小道具を使う本来の意味は、それらの「防寒対策」ではありません。それに冬場は、気温よりも海水温の方が高いのが普通です。外気と同じレベルで水温が低下したら、海洋生物は生活圏を常に移動するか死滅しなければなりませんからね。
 この「掬い網」をヒラメ釣りで使う理由は、たったひとつ...「エサを大切にする」。これだけの理由でしょう。「ヒラメの釣り方」→「活きエサの付け方」の項にもありますように、ヒラメ釣りによく使用する代表的なイワシ(鰯)は、名前の由来の通り、とにかくデリケートでストレスに弱い魚で有名です。体を直接手で触れれば、火傷してウロコは落ちますし、体全体が内出血して至極簡単に死に至ります。それらを事前に防止して、海底で元気良く動き回り、ヒラメを誘ってくれるエサとしての役割りを阻止せぬよう心掛けるのは、ヒラメ釣り師として当然の動作であって基本中の基本です。また、活きたイワシは、一尾100円〜200円(平成14年現在/関東エリア)と高価であるため、船宿が率先してこのような「掬い網」を釣り人各位に配布して常にイワシを労わるように努力をしている船長もいる位です。折角、大きなヒラメを釣る気持ちで乗船したのであれば、徹底的にヒラメ釣りを探究してみるのもいかがでしょうか?それにこれ...以外と安くて、それぞれ400円前後です。

※関連ページ→掬い網A